シャーロック・ホームズ・スペシャル その2

 第2回目のテーマは、「事件の表層と真相」でした。この回のNHKの説明は、こちら(←外部リンク)から。今回は主に「赤毛組合」、「唇のねじれた男」(共に収録:シャーロック・ホームズの冒険(←Amazon PR))の2つを取り上げています。

・「赤毛組合」(1891年)(シャーロック・ホームズの冒険に収録(←Amazon PR))では、赤毛の人だけ、しかも好条件といった不思議な仕事の募集があった。実は、これは巨大な犯罪の一環で行われており、対象とされた質屋の主人に狙いを定め、その人が働いている間に、元々働いていた質屋の地下で犯罪の準備をしていた。このように知らず知らずのうちに、犯罪に協力していたという顛末を描いた話。

→ 圧巻の情景描写はもちろんのこと、日常という表層の下にうごめく悪意がある

・「唇のねじれた男」(1891年)(シャーロック・ホームズの冒険に収録(←Amazon PR)では、夫も誘拐事件にみえた犯罪が、実は妻に自分の秘密である仕事はせず、物乞いをしていたといったことを隠すために行われた夫のとっさの行為であり、犯罪・事件ではなかったという話。

→ 同じ行動であっても、夫の言い分と妻の見え方、事前の情報、ここでは妻の夫への信頼・愛情があることで、両者に食い違いが生まれている。そこから垣間見える人間の真実を描いています。

 些細な出来事の裏に大きな犯罪があり、重大事件と思われた出来事が実は平凡な人間の弱さから発しているという皮肉。人間ならではの盲点や錯覚があり、人生や出来事が一筋縄ではいかない多層的なものであると例示している。

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